この度、御縁と機会に恵まれ、6月11日~16日4泊6日で
ベルギー研修に行くことができました。山形仙台東京からの選抜7名で参加しました。
建物の設計や施工に関わる技術者同士の話もできると思い、その点でも楽しみでした。
色々調べてから文章に気持ちもありますが、新鮮なうちに
簡単に自分なりのレポートをしてみたいと思います。
初日、初めは中世の街並みが残る貴重な都市で、日本人観光客も多いブリュージュ。
歴史的な鐘楼と広場が迎えてくれました。


打楽器のように見えて音が鳴る不思議な楽器に人々は引き寄せられていました。
日本の世界遺産ではなかなか見られない光景かもしれません。
サインも斬新ですが建物とうまく合っている気がしました。

建物付近に寄ると、改修の仕方、色彩も斬新で可愛らしい窓、ステンドガラスが入っていました。
馬車や運河を渡る船等が頻繁に行き交う様子が観光都市らしさを物語っていました。
平日の昼間にも関わらず、船には人がびっしり、我々も少し並びました。
外装に木を使用する建物がよく目立っていました。



いろんな時代の橋を潜り抜け、何世紀も前から残る町並みの解説を聞き、それを
体感できる、ツアーガイドの方の口調に力が入るのも分かる気がしました。

ストーリーがある町、その面影を残す建物、路地、運河
資料としてだけでなく人が体感できる居場所そのものとして残っている
価値や重要性を改めて感じました。
改修工事の時代の年号がサインとして使用されている建物もありました。
構造躯体はレンガによる組積、内部の床組、梁、天井、小屋組等は木なので
レンガと木を接合させるためにところどころ外部に鉄が見えていると教えてもらいました。
色々とこの地域の建物の構造、成り立ちを調べてみたいと思っています。

観光地でいつも頭に過ることとして、
「生活している人にとって毎日賑わうことはどんな気持ちだろう。
実際に観光エリアに人は住んでいるのだろうか。
案内してくれている人は近くに住んでいるのだろうか。」ということです。
日本人ガイドさんの話によると、生活圏は世界遺産になっているエリア
周辺にあるということでした。
元々、人が住み、日常生活を送っていた場所が観光資源となり、ホテルや飲食店に改装され、
世界の人々が歴史を体感できる、素晴らしいことだと思うし、少し不思議なことだとも思います。
元々そこにあった現地の人の住み心地、歴史的建造物、観光資源、これらの活かし方、
バランスはこれからの日本でも色々問われる部分かもしれません。
ぜひ、曇っている日、夕方から夜にかけても再訪してみたい場所です。